動機は、"糖の検出薬である「べネジクト液」には硫酸銅が使われているので、イオン化傾向が近い硫酸鉄でも出来るのではないか"といった物でした。
べネジクト液は、
・結晶硫酸銅17.4g
・クエン酸ナトリウム174g
・炭酸ナトリウム100g
を水にとかして1000c㎥としたものです。
が、ご存知かとは思いますがこの硫酸銅は猛毒の物質で、飲み込む事は愚か、触る事さえ避けた方がいい代物です。そこで、比較的危険性の少ない硫酸鉄を使う事で、より扱いやすくしようと考えたわけです。しかし、私は今、訳あって硫酸鉄の結晶化に成功していないので、全ての成分を飽和水溶液で調整しています。ですから、結晶としての分量は不明です。
研究の結果としましては・・・
硫酸鉄:クエン酸ナトリウム:炭酸ナトリウム
=1:1:2の液にチオ硫酸ナトリウムの中粒を1粒加えて完全に溶かした物を加熱したところ、暗赤色の液体が得られました。この液体は、糖を加えて加熱する事によって暗緑色に変化しました。反応の詳細などは分かっていませんが、今回使用したグルコース(還元糖)によって鉄イオンが還元され、価数が変わったためであると考えられます。ところが、若干色の変化が見て取れにくいので、更なる改良を加えようと思います。
と、とりあえずここまでを第一研究成果とします。