ろ紙に、溶液をしみ込ませるだけという作業でしたが、乾燥中に空気酸化することが懸念されていました。が、心配も無用だったようで、ろ紙も真っ白のまま見事に乾燥しました。
試験紙化の利点は、ズバリ安定していると言う事です。乾燥状態にあれば空気酸化はされにくくなります。(ただ、されないと言うわけではありません)それに加えて液体ではないので適当な容器に保存しておく事が可能です。また、気体にかざす事もできるので、気体状態のアンモニアの検出が容易になります(実験した結果、大成功でした)。
気体アンモニアでは検出されにくいかと思い、試験紙をぬらして試して見ましたが、ぬらした時よりも乾いた状態での方が変色が分かりやすく出ました。また、アンモニア水に浸してもきちんと反応が見られました。
もちろん、試験紙になってもアンモニアに反応すれば(深)緑色に変色します(紙の縁から変色する傾向があるようです)。
ただ、今日出来上がったばかりなので数日間空気放置してみて酸化されないかという実験をしてみたいと思います。結果が出次第、報告いたします。
補足をしておきます。
この検出薬は硫酸鉄(II)水溶液と炭酸水素ナトリウム水溶液の混合によってできた物ですが、他を混ぜると全く違う反応が起こってしまいました。
まず、硫酸鉄(II)水溶液に炭酸ナトリウム水溶液を混合してみた所、いきなり深緑色の沈澱が生じて使い物になりませんでしたw
次に、硫酸鉄(II)水溶液に塩化カルシウム水溶液を混合してみた所、乳黄色の沈澱とともに二酸化硫黄と思われる気体が大量に発生して、とてつもない臭気に見舞われました。(その時に新たに発見したのですが、アンモニアは二酸化硫黄とも反応して白煙(たぶん亜硫酸アンモニウム)を生じるようです。)
他はまだ試していませんが、今のところ比較的安全な重金属の化合物は硫酸鉄しかないので、硫酸鉄を中心としていろいろな混合実験をしていきたいと思います。
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